鹿野佳子さん

「ぜひ、補習校を見に来てください」
鹿野佳子さんインタビュー
プーケットに住み始めたのは2002年の9月からですが、観光では1995年頃から来ていました。

滞在中、一緒に来ていた友達と海に行くことにな、そのときガイドさんが連れてきた人の中に主人がいました。
最初は、「知らないよ」「関係ないよ」みたいな素振りの人でしたが、見るべきところは、ちゃんと見ていて、分かるところは分かってくれていたみたいです。それに気づいたとき、「へえ、こんな人もいるんだ」という驚きみたいなものがありました。ただ、結婚するまで、それからずいぶん時間がかかりましたけどね。

 

そのガイドさんの奥様が日本人で、「今度、日本の子を集めて学校(補習校)を始める」という話を聞いた時、ぜひお手伝いしたいと思いましたそれは主人との結婚を意識するずっと前でしたが、本当にそう思いました。その願いは今、実現していますから、人との係わり合いは大切ですね
「強く望めば、必ず叶う」のですよそれも感じました。

実際に補習校を手伝うようになったのは年前からですそれまでの自分は、家と家族のことしか考えてなかったので、補習校のみなさんが一生懸命頑張っている姿は素敵でした。日本人との付き合いは、煩わしいことが多いと思って避けていたのですが、今は楽しませてもらっています。

家にいるだけの頃は、七夕などの行事を子どもたちと楽しみたいと思っても、なかなかできませんでした。でも、補習校では、自分が伝えたいと思う「日本」を伝えることができるので、そこがいいですね。
勉強ばかりでなく、日本の文化や伝統、自分たちが小さな頃から楽しんできたものを子どもたちに、もっと伝えていきたいと思っています。

日本では保育士をやっていました。安定した暮らしだったのですが、平凡で飽きがきていたこともあって、プーケットに行く決心をしました。

保育士の仕事の楽しさは、子どもとの関わりです。
赤ちゃんが歩いて、「だっこ」と手をさし出してくれたり、卒園した子が、「先生、見て!」とランドセル持ってきてくれたり、さり気ないことですが、喜びを感じました。

ただ、保育士をしていたけれど我が子を育てることになって、あまり役立たなかった気がします。ですから、若いお母さんたちには、ぜひ補習校を見に来てほしいですね。気分転換になりますよ。家にいて、子どもと1対1だと大変だと思います。今の私は、保育士の経験だけでなく、自分で子どもを育てているからこそ言えること、教えてあげられることも、いろいろあります話を聞いてあげるだけでも、気が晴れると思うんです。

私の子育ての底辺には、自分がプーケットに来るとき、親は許してくれた、だから、私もそうありたいと言うのがあります子どもたちには、広い世界を見てほしいですね。日本語を教えるのも、大人になったときの選択肢が増えるよう、私がしてあげられることのひとつだと考えています。
より大きな世界を知って、自分で好きな道を選んで欲しいです

長男は飛行機が好きなので、よくナイヤン・ビーチに行って、離着陸を見ながらソムタムを食べて、水浴びしています。また、この前、空港のフェンス越しに飛行機を見ながら子どもたちが手を振ったら、コックピットの操縦士が手を振り返してくれ感動しました。将来はパイロットになるんだと言ってますよ

タイのいいところは、人の目を気にせずに、自分のやりたいように子育できることでしょうか。もっと気を使ったらとか、もっと教えなければと思うこともありますが、プーケットで暮らすようになって、ずいぶん自分の性格が大らかになったと思います。日本に帰ると、何をするにしても、いろんなことを考えねばなりませんが、ここなら、いつでも、「大丈夫、なんとかなるさ」と思えます。
何事も、ゆとりを持って見れますね。 

今の暮らしは平凡です。でも、好きなプーケット来て、子どもも2人できました満足しています。たまに後悔することもありますが、もし来ていなかったら、子どもたちは産まれてなかったわけですから。子どもちが2人仲良く遊んでいるところを見ると、「プーケットに来て、よかったこれでよかったんだ。」と思います。
目標と言うほど、大げさなものではないですが、「あー、楽しかった」と笑いながら死にたいですね。「終わりよければ、すべてよし」と言いますが、最後はそうありたいです。

タイで嫌なのは、ゴミを捨てても、「まだ使える」と戻されてしまうところ。ふと気が付くと、3軒となりの子が私が捨てた帽子をかぶっていたりしてて、あれは、ちょっと・・・。

とても控えめな鹿野さんですが、子育てや保育への情熱は、インタビューでも随所に感じられました。

10数年保育士をやっていましたが、最後の日は朝から涙が出て止まりませんでした。
「ああ、自分はこの仕事が好きだったんだ」とそのとき再確認しました。
そして補習校を手伝い始めてから、「また、日本で保育士をやってみたい」と思うようになりました。前とは、違う気持ちで働けるような気がするんです。動機を聞かれても、今なら、「私は、この仕事が好きなんです」と自信を持って言えます。そういう意味でもプーケットに来たのは間違いではなかったと思います。来なかったら、気付かなかったと思いますから。

手作りのお饅頭。お菓子作りは、こちらに来てから始めたそうです。
 
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